カンボジア&タイ
2008年 9月

一日目 二日目 三日目 四日目 五日目
六日目 七日目 八日目

バイタク兄ちゃんが5時に迎えに来るはずなので4時半に起床。2日連続で早起きだな、オレ。

廊下の突き当たりにテラスがあるのを発見したので、行ってみるとまだまだ真っ暗の中、煌々と光る店を発見・・・なんとも怪しげな感じだけど。

<キングホテルのテラスから>

ホテル入り口に行くと、昨日のバイタク兄ちゃんがちゃんといた。

で、オレが荷物を背負っているのに気がつくと、

1日でここを出てしまうのか?荷物を持っての移動なんて大変だろ?荷物はここに置いて行こう。ここは『オールドマーケット』まで歩いて10分もかからない場所だから便利だぞ?などなど。

恐らくバイタク兄ちゃんとホテル側が何らかの契約をしていて、カンボジア滞在中はこのホテルに泊まらせようという腹だったんだろう。

ホテル側に客を紹介する代わりに、幾らかもらっているのかな?

なーんて思わせてくれちゃうくらいの、説得をしてきたが断固拒否。

もう一泊するつもりは毛頭ないんで、さっさとバイクの方へ歩いて行くと、諦めたらしく『アンコール・ワット』へ向けてバイクを発進!

暗い道を進んでいる中、恐らく朝日を見に行くという同じ目的のツアーバスを数台見かけた。けっこう人が多そうだなあ。

途中、妙に明るい建物があり、どうやらそこが共通チケットの購入場所らしい。

『アンコール遺跡群』(『アンコール・ワット』やその周辺の遺跡)を見るには共通チケットが必要。

チケットは1日券(20$)、3日券(40$)、7日券(60$)の3種類で、カンボジアの物価からするとかなり高め。まあ、これは観光客用らしいから地元人が買うことは無いと思うけど。

長い間カンボジアに滞在するわけではないので、40$払い3日券を購入。

<3日券>

購入場所は『アンコール遺跡群』へ続く道沿いに料金所があるので、そこで購入。 その際、写真が必要と『迷い方』に載っていたので持参した写真を提示すると必要ないと言われ、その場で撮られた。しかも撮影はものの数秒で終わった。

・・・持ってきた意味ないし。つーかせっかく持ってきたんだから、使ってほしかったんだがorz

チケットを購入したら今度はチケットのチェックをしてもらい、そこで穴を開けてもらい再び出発。

『アンコール・ワット』入り口に着いて、バイタク兄ちゃんに7時半に戻ってくると伝える。

暗いながらも薄っすらと『アンコール・ワット』の形が浮かび上がっている姿に感動を覚えながら、足を進めた。

<西塔門>

お堀を渡る凸凹した橋の水溜りに足を取られながらも、何とか前に進む。

ガイドを付けている人は、親切にもガイドさんが懐中電灯で照らしていて、ほいほい進んでいる。

懐中電灯を持って行ったほうが良いとは聞いていたけど、いきなりこれか!?

『西塔門』を潜り抜けると、まっすぐ伸びた参道の先に写真で見たことのある光景が目に飛び込む。

まだまだ日が昇る気配はないので、のんびりと進んで寺院すぐそばの池の所で待機。

野放しの馬や池などを眺めたりして、朝日まで時間を費やす。

時間が経つにつれて、人が多くなってくる。ってか、振り向くと結構な人(汗)

6時少し前から良い感じに明るくなってきたものの、薄い雲が邪魔している。

結局、6時20分まで粘ったが綺麗な朝日を拝めることは叶わなかったけど、雲の切れ間から覗く日の光も見事なもの。早起きして損はなかった。

バイタク兄ちゃんとの約束まで1時間近くあるし、せっかくだからと『アンコール・ワット』『第一回廊』くらいは見れるだろうと思い、足を運ぶ。

天井や柱にも細かい装飾が施されており、その技術と肌理細やかさに感動。



柱の根元にもしっかりレリーフが施されている。

西面南側にはインドの古代叙事詩“ラーマーヤナ”“マハーバーラタ”の壮大な物語が綴られているレリーフが壁一面びっしりと埋め尽くされている。


<右:魔王ラーヴァナ>


<左:ラーマ王子とハヌマーン 右:マハーバーラタの戦闘場面>

レリーフに目を奪われつつも、ふと外側に目を向けると遺跡の広大さを改めて実感できる。

南面東側には“戦いへ向かうスーリヤヴァルマン二世の行軍”と人間の救済と再生を表現した“天国と地獄”


<左:スールヤヴァルマン2世 右:行軍>

<スールヤヴァルマン2世>

“天国と地獄”のレリーフは3段に分かれ、上段から天国、閻魔大王の裁きを待つ人、地獄という構成。地獄では鞭打ち、舌抜き、火責めなど32の責めに苦しむ人々の姿がある。


<左:天国と地獄 右:閻魔大王(ヤマ)>

朝7時前だというのに『第一回廊』を掃除している地元人がちらほら目に付いた。

東面南側にはヒンズー教の建国神話“乳海攪拌”

・・・が、屋根の改修工事のため一部しか見ることが出来なかったorz


<右:ヴィシュヌ神>

時計を見ると7時くらい。約束の時間には早いがのんびりと戻るかな〜。

と、いうことで行きは暗くてよく判らなかった風景を観察。

この時間帯は人もそれほどいないし、早朝ということもあって朝の静けさの中、のんびり遺跡見学が出来る。

参道を振り返るとまばらながらにも帰る人がちらほらと。

<参道>

ツアーで来ていた人は時間が限られてしまっているらしく朝日の時間ギリギリまでいて、早々に引き上げていた。うーん、なんだか勿体無いことしてるなあと思ってしまう。かくいうオレも『第一回廊』を見学したら退散しているから、あれこれ言える立場じゃにけど(笑)

待ち合わせ場所が近づいてきたのは良いのだが・・・バイタク兄ちゃんの顔を忘れた。

・・・さて、どーすっかなあ、と売り子や客引きを適当にあしらいながら思案していると、あっちから来た。

明日は自転車で遺跡巡りをする予定だから、なるべくなら国道6号沿いで宿を取ったほうが楽か、ということで判り易そうな所で降ろしてもらって、適当に探そう。

日本ではあまりお目にかかったことのない山あり谷ありの酷い凸凹道を進んでいる時、バイタク兄ちゃんに「タケオGHは知っているか?」と尋ねると、嫌な顔をしたのでどうしたのかと聞いてみると、何でも縄張りみたいのがあるらしく、『タケオGH』(以下、タケオ)に属していないバイタクはいい顔をされないとのこと。

はー。そんなのはオレには関係ないからどーでも良いし、別に『タケオ』に泊まる気は更々無いのだが、どうしても行きたくないとオレより一つ年上のこのバイタク兄ちゃんが駄々を捏ねるので、「それならチェンラーGH(以下、チェンラー)は?」と尋ねると、知らんと言うorz

なんだあ、この面倒臭いのは。

「じゃあ、クロマーヤマトGH(以下、ヤマト)は!?」・・・漸く行く気になったらしい。

到着すると、妙に綺麗だな、ここ。

<クロマーヤマトGH>

随分とサッパリとしていて、感じが良さそうだ。

オーナーが変わってから、あまり良い評判は聞かなかったけど・・・。

片言の日本語を話すスタッフに空き部屋はあるかと聞くと、ドミトリーしかないと言われ、ここなら一泊2$とのことなので、仮決めした。ついでに1万円を$に。

バイタク兄ちゃんには10時半に迎えにきてくれと言い残し、『ヤマト』から歩いて5分くらいのところにある“バンコクエアウェイズ”の事務所でリコンファームをしておく。

その道すがら、野良犬ならぬ野良牛発見!普通にビビりましたよ、はい。

<野良牛?>

もちろん野良犬もしっかりいるけど。こいつらは凶暴なんで困ります。

<野良犬>

あ、ちなみに国道6号はこんな感じ。

<国道6号>

も・ち・ろ・んノーヘルだ!中にはちゃんとヘルメットかぶっている人もいるけど。

ていうか、バイタクは客にヘルメットを貸し与えるべきだと思うんだが(笑)?

朝食兼昼飯をどうしようかと歩いていると、『ヤマト』の近くに『タケオ』『チェンラー』を発見。ここも日本人がよく利用するんだっけと思いだし、『チェンラー』に飛び込んでみると一泊6$ならあると言われたので、部屋を見せてもらう。

1階で木が茂っているため薄暗いものの、ファンありのツインだった。

うーむ、悪くない。つーか、決定じゃね?

「ここに決めたよ。荷物を別のGHに預けているから、直ぐに取ってくるから待ってて。」

と言い残して『ヤマト』に戻り移動しようとすると、「直ぐ裏ならシングルが空いているから見てみないか?」と今更の様に言ってきたが、覗くだけならと思い見せてもらうことに・・・ていうかあるなら一番最初に来たときに見せろって感じ。最初のスタッフと今回提案してきたスタッフは違う人だけど。

『ANGKOR TEP GH』というところで『ヤマト』では無いけれど、姉妹GHらしく『ヤマト』のスタッフが管理しているみたいだ。

<ANGKOR TEP GH>

案内してくれたスタッフは中高生くらいで、時間が空いた時には妹に勉強を教えているみたいで微笑ましい。接客も悪い感じはしなかった。

部屋はシングルで3階、ファン、TV、ホットシャワーあり、石鹸や歯ブラシなども付いていた。ただし、防犯上のためか窓はあるが開かない。

<シングル>

ここにも廊下の突き当たりにテラスがあり、眺めはなかなかのもの。

<テラスから>

一泊8$だけど先払いなら7$と言われたので2日分の14$を払った。『チェンラー』スタッフさんホントごめんm(_ _)m

いい加減お腹に何か入れようと思い、『シヴォタ通り』にある『LiLi(リーリー)』へ。ここは地元で人気のある食堂だとか。確かに賑わっているが観光客は1人もいなかったので、入りづらかったのは否めないが、店員さんの接客が良くて料理も美味しく、何より安かった。

名前は忘れたがビールを合わせて3$。やっすいなあ(笑)

カンボジアにいる期間はそう長くは無いから、見れるものだけは見ておこうと思い、宮廷舞踊の“アプサラダンス”を今夜に見ることにした。

“アプサラダンス”を鑑賞しながら食事が出来るレストランが数件あるので、『バイヨンU』へ・・・あれ?ない!?

・・・で、グルグル歩き漸く見つけたのはいいのだが、改築なのか判らないが、取り壊しの真っ最中だったorz

<バイヨンU>

『迷い方』を見ると近くにもう1軒あるのが分かったので行ってみる。川沿いのホテルでレストランだけでも利用できる『ラ・ノリア』。・・・が今日はやっていないとのことorz

くあー!・・・仕方ない、明日にするかということにして“スバエク・トーイ”(カンボジア伝統影絵芝居)が鑑賞できる『バイヨンT』が近くにあったので、予約をした。やっと一段落か・・・。

時計を見ると10時だったので宿に戻る。

準備をして『ヤマト』に行くとバイタク兄ちゃん待機中。早いな。

歩いて1分くらいにあるイートインが出来る『スターマート』というコンビニでを購入。日本語が書かれた飲み物があることに少し驚いたが、緑茶があることにはもっと驚いた(笑)

3日券も持ったことだし、いざ出発!

まずは『アンコール・トム』から攻めることにする。

早朝通った道を進み、『アンコール・ワット』を横目に見ながらさらに北に。

『プノン・バケン』を過ぎると直ぐに見えてくるのが『アンコール・トム』の入り口の一つ、『南大門』

『アンコール・トム』『アンコール・ワット』と同じように堀があり、城壁に囲まれている。

陸橋の両サイドはナーガを引っ張る神々の像が整然と並ぶ。この先、この光景を何度目の当たりにすることか。

<南大門>

やはり人がけっこういらっしゃる。活動するにはいい時間帯だからなあ。

この門を潜ろうとするにも、車1台分くらいの幅しかないにもかかわらず車やトゥクトゥク、観光客、象やらの往来が激しい・・・象?

<南大門>

各城門は塔になっていて、東西南北の四面に観世音菩薩の彫刻が施されている。その塔の両サイド下には3本の象の鼻のモチーフがあり、鼻先がハスのつぼみをすくい取ろうとしている。

<象の鼻>

と、言うことをどこぞのツアー客に混じって聴いた(笑)やっぱり1人じゃ限界があるんですよ、はい。

次は『アンコール・トム』の中心に位置する大寺院・『バイヨン』までの見事なまでに真っ直ぐ伸びた1本道で、

「それにしても大木が多いね?」と疑問に感じたことを口にすると、バイタク兄ちゃんは「遺跡近辺は大木が目立つけど、遺跡から離れると大木は見当たらなくなる」と言うので、思い返してみると確かにシェムリアップ市街には見当たらなかったなあ、と納得。

木々に隠れていた視界が開けると、ドーンと『バイヨン』が飛び込んできた。この時の感動といったらもう、何だろう、岩山のような圧倒的な量感に自然と「おおぉ!」て声が漏れた(笑)

バイタク兄ちゃんとは『バイヨン』近くにある、土産物屋や食事が出来る店が並ぶ近辺で15時に待ち合わせをして、いざ『バイヨン』へ!ちなみにこの時は11時半で、バイタク兄ちゃんは腹が減った腹が減ったと連呼してた。

よっし!いざ、突貫!ってことで突貫したら・・・うん、明らかに正面じゃないよねここは。

正面は東側にあるので、自分が突貫した場所は北側。横っ面から飛び込んでしまったorz

それにしても遺跡の損傷が生々しく、崩壊している惨状が全体に広がっている。

正面のほうへ歩いていくと、日本人の団体さん。遺跡の修復らしいことをやっていて、外見は20歳くらいに見えたので、どこかの大学生かもしれない。

気を取り直して正面から。

<バイヨン>

正面から見た第一回廊には正面壁半分からレリーフが左へと南側まで続き、チャンパとの戦いと当時の日常生活が描かれている。

ここも『アンコール・ワット』同様、柱にも見事なレリーフ。ホント芸が細かいというか、細部までこだわっている感じが伝わってくる。

それにしても日本人のツアー客がいない。いるのは韓国か中国か良くわからないけど、そっち系のツアー観光客ばかり。

レリーフが途切れると『第二回廊』へと続く道がある。

『第二回廊』上部の第三階層には『中央祠堂』と16の『塔堂』を巡るテラスがあるのだが、いきなりそこに行くことはせずに、『第二回廊』を探索。

<第二回廊>

かなり複雑な造りになっていて、薄暗く、ついでに誰もいない!

皆さんはどうやら他の建造物は目に入らないのか、一気に『中央祠堂』周辺まで行ったようだ。

で、オレは微妙に方向感覚を失いつつ興味津々でキョロキョロしながら見学。

足元を見ると、この人生の中で見たことの無い奇妙な蜘蛛の巣を発見。思わず見入ってしまった(笑)

<蜘蛛の巣>

迷宮(?)の隙間から頭上を見ると、普通には見れないであろう角度から『塔堂』を見る事ができたり、貴重な体験をした。

<塔堂>

で、漸く迷宮から脱出して急な石段を登ると、『中央祠堂』などが巨岩のごとく立ち並ぶ第三階層周辺に到着・・・さっきのツアー客だらけでゆっくり鑑賞する暇なしかorz

<石段(上から)>

そうはいっても気にしていたら何も出来ないので、ぶらぶらと見学。

観世音菩薩の顔だといわれる『人面塔』の実物を見るだけでなく、ここまで間近で見ることができ、かつ触れることが出来るなんて感動。

<人面塔>

<第二階層から>

『中央祠堂』内部は十字路の中心部に仏像一体佇んでいて、老婆が参拝客に線香を売ったりしている・・・買わなかったけど。

一通り見終わった後、次へ移動。

『バプーオン』『王宮』方面・・・つまり『バイヨン』へ一番最初に突貫した場所へ足を進めると、左に法衣をまとった巨大な仏像を発見。しっかり天蓋まである。

<大仏>

こちらが近づくにつれ、仏像近くにいたおじさんが待ってましたとばかりに近づいてくる(下画像の立っているおじさん)。あー、これも線香の1本でも立ててやってくれ、とか言いながら後から「ワンダラー、ワンダラー」1$寄越せとかいうやり口ですか?と思い、今はそんなやり取りは面倒なので退散(汗)

<大仏>

一番近くの『バプーオン』へ行く。

それにしてもホントに遺跡が自然と転がっていたり、建っていたりして違和感無く景色に溶け込んでいる。ちなみに画像の『プラサット・スゥル・プラット』は後で訪れる予定。

門を潜ると円柱によって支えられているまっすぐ伸びた参道・『空中参道』がある。

<空中参道>

その参道の両脇は雨期だからだろう、大きな池がある。ぶっちゃけ、さほどキレイな水ではないが魚くらいはいそうな・・・おじさんが泳いでいた。

<空中参道>

さらに先に進むと十字のテラスがあり、左側に『沐浴場』がある・・・どうして先ほどのおじさんは池ではなく『沐浴場』に入らなかったんだろう。と、疑問に思うのはおかしいのだろうか。

<沐浴場>

テラス右側では何やら煙が!?子供たちが何か焼いてた。あれは明らかに観光客へ売りつけるものじゃなくて、自分たちが今、食べるものだよね(笑)?遺跡の中で遊びまわる子供もちらほら。

『空中参道』の先には『祠堂』がある。

<祠堂>

『バプーオン』とはカンボジアの王妃がタイの軍隊から自分の子供を守る為に隠したと言われ、クメール語“隠し子”を意味し、その場所が『祠堂』らしいのだが残念ながら修復中らしく外からしか眺めることが出来なかったorz

仕方ないのでぐるっと回るかということで、『空中参道』から下りると物売りがワラワラときたので適当にあしらって、入ってきた門のほうへ戻る。

振り返ってみると、一味違った『空中参道』『バプーオン』が見れた。

<空中参道&バプーオン>

お次は『象のテラス』。これは『王宮前広場』に面して南北に約300M以上続く壁に象をモチーフにしたレリーフが施されている。残念なことにハッキリとしたレリーフは見当たらなかった・・・。



<象のテラス>

で、その壁に上がることのできる石段があり、その石段の両脇には象を模した装飾がある。

また、テラスの北側の側壁にはガルーダのレリーフがある。

そして『王宮前広場』に面している『東楼門』から『王宮』へ。

<東楼門>

あ・・・れ?広場にはけっこう人がいたのに門を潜るとそれほど人がいない。っと思っていると、売り子が3人くらい近づいて来てあれ買えこれ買えのオンパレード。こちらも、いらないよーいらないよーのオンパレードで応戦(笑)こういうやり取りは嫌いじゃないからいいんだけどね。

すると、そこへ顔に何か付いた。「ん?」・・・あ、雨だ。

目の前には“天空の宮殿”とか“空中楼閣”と云われているピラミッド・『ピミアナカス』があるので、そこに行こうかと思ったけど、とりあえず木の下に退避。

<ピミアナカス>

そーいえばカンボジアに入っての雨は初だな、としみじみ思ってみる。

小降りになってきたのでいざ登ろう!つーことで一応手すりが付いて幅は一人が限界の急階段を上る

<階段(上から)>

階段を上りきると第二階層(?)に到着。そこからこれまた急な石段を文字通り登ると『中央祠堂』に出る。が、破損がひどく目立ち、何があったのかよく判らん状態。


<左:中央祠堂からの眺望 右:中央祠堂>

『中央祠堂』で見渡してみると、眼下には『男池』『女池』が。・・・な、なんもね〜。けど、子供が水遊びをしている。こういうのを見て微笑ましいと思ってしまうのは、上から目線なのだろうか。

第二階層には『疑似回廊』があるがこれもまた破損がひどい。一応、中は通ることが出来たけど。

<疑似回廊>

つーか人がまばらだなあ。雨期だから?しかも雨もパラついているから?おかげで行動しやすくて楽なんだけど(笑)

のそのそ歩いている野良犬を大回りに避けて、広場へ再び戻る直前にまたしても雨orzそしてまたしても木の下へ。まあ、土砂降りじゃないからいいけどさ・・・と、この時はまだ知らなかった、これから起こる悲劇を。

小降りになってので広場に戻り、『ライ王のテラス』の上がると、ライ王像がある。

そこで何故かよく解らないが見上げた。第6感でも働いたんだろうか(笑)

うーん・・・見事な雲!まさに垂れ込めているって感じだ。おまけに風も強くなってき・・・バサバサ。ん?何か聞こえる。バサバサ。なんだぁ?と思い視線を戻すと、ライ王像が身に纏っている何重にも巻かれた法衣(?)が一枚、一枚と飛び去っていく。そしてこの場には何の因果か、オレしかいない(汗)

ちょっ、お、おい!

タイミングによってはオレが散らかしたとでも取れる状況だ。あー、これはかなり危険だなあ、と察知(?)し次へ移動しようとすると、今まで小降りだった雨が急に土砂降りに(汗)売店は!?と思ったが遥か向こうに見えるだけで、辺りには木しかない。この際、四の五の言ってられん!つーことで大木の下に退避。

退避人数、欧米人4、売り子の母娘、オレ、以上7名。

いや、大木といっても中の大といった感じで、風雨から7人も防げる大きさじゃないんですよ。

どーすっかなあ、と濡れながら思っていたら、欧米人のカップル2人はトゥクトゥクに退避しやがった!なんじゃそりゃ!もう2人の欧米人は自転車で遺跡巡りをしているらしく、そのうちの1人がレインコートを纏い大木から離脱!という勇気ある行動、いや蛮勇?に出た。この土砂降りの中どこへ行こうというのか・・・。

レインコートを着て傘も差している残ったメタボ欧米人から自分が食べている果物を差し出して、いるか?と聞かれたが、とてもじゃないけど食べる気がしなかったので断った。つーか食い物はいいから傘を貸してくれ!と言いたかった。それか売り子の母娘に貸してやれ!とも・・・。

この時、遺跡見学から直ぐに雨宿りをしたので、片手には『迷い方』を持っていた。が、邪魔だったのでバッグの上に乗せた状態での雨宿り。

で、足を動かしたら何かを踏んだ。一緒に雨宿りしている売り子の女の子がオレを見てクスクス笑ってる。何だろ?と思っていたら足元を指差してきた。んんん?下を見たらショッキングな惨事に。

図書館で借りた『迷い方』が足元に!しかも自分で踏んでいる!おまけとばかりに地面は雨でびちょびちょorz

まだ回りきっていない『アンコール・トム』のページが泥だらけで、とてもじゃないけど見れる状態じゃないorz

こんな感じで悲劇はスコールに遭っただけでなく、ガイドブックがボロボロorz

軽く凹んでいると屈託のないニコニコしたその女の子から、本を雨から防げるようにとビニール袋を渡された。あー、人の温かさを感じたよ。まあ、時既に遅しだけどね(笑)それでもありがたかったので、英語は通じなかったが、感謝の気持ちは伝えた。きっと伝わったはず!

15分くらいだろうか、雨がだいぶ小降りになってきたので母娘にもう1度お礼を言い、『テッププラナム』へ足を向けた。

妙に広い参道、そこに敷き詰められた石・・・が滑る滑る!


<テッププラナム>

このときばかりはビーチサンダルじゃなくてホント良かったあ、と心底思ったよ。

と悠長に進んでいたら足首に鋭い痛みが。

いや、実はこの時の格好はジーパンにTシャツだったんだけど、あまりの暑さとびしょ濡れでとてもじゃないけど日本ではできない格好、ジーパンを腿くらいまで下から裏返して捲り上げていたんですよ。

で話し戻って、その素足丸出しの所にどこから湧いて出てきたのかなかなかに大きなが一匹喰らいついてた訳orzけっこうシャレにならない痛さだったなあ。

嫌な体験をしつつ、先へ行くと大仏に到着。

<大仏>

見ていると子供たちが駆け寄ってきて、学校に行きたいがお金がないので独学で頑張っているらしく、それでも学校に行きたいので寄付してくれときた。こういった子供たちが到る所にいる事をこの旅行で改めて痛感し、この旅行先で何度も目にすることになる。名前を書いたりするのには抵抗があったので寄付だけした。

さらに奥にある『プリア・パリライ』へ行こうとしたら、道を塞ぐ様に大木が倒れていた。なんだか自然に倒れたわけではなく、故意に倒された気がして、ここから先へは行くなと警告しているように解釈したので、その場でUターン。

トラブルは旅のスパイスとは言うけれど、好んでトラブルには遭遇したくないしね。

次は『王宮前広場』の北側に位置する複合遺跡・『プリア・ピトゥ』へ。

雨は小降りだが、下がグチョグチョorz円柱に支えられているテラスの周辺は大きな水溜りで近づくのに一苦労。

<プリア・ピトゥ>

『アンコール・トム』の中ででかなり破損が酷いように見れた。雨がまだ降っているからなのか、それとも元々あまり人が来ないのか見学者はオレだけ。考えようでは『プリア・ピトゥ』を独り占めか(笑)人がいないのでじっくり見学でき、穴場的なスポットかもしれない。

<プリア・ピトゥ>

小降りだった雨が少し強くなってきたので、中は空洞で入れることが出来る『プラサット・スゥル・プラット』が近くにあるので直ぐに避難(汗)

『アンコール・トム』の中心部に位置し、『王宮前広場』の東側に『象のテラス』と向かい合うように南北に12のラテライトの塔が並んでいる。これが『プラサット・スゥル・プラット』

<プラサット・スゥル・プラット>

隣の塔にも父娘が避難中だった。なんて暢気にしてたら、また足首に痛み。もう見るまでもなかったけど、先ほどと同じ種類のだった。きっと草の上を歩いているから草から付いてきちゃうんだろうなorz

『プラサット・スゥル・プラット』の近くには南北に分かれている細長い建物・『クリアン』がある。『象のテラス』側から見ると『勝利の門』への道を挟んで、『プラサット・スゥル・プラット』の後(東側)に隠れるように建っている。既に天井はなく、内部の破損も激しい。しかし、『連子窓』が立派で目を惹くものがあった。

ナーガの像の位置から参道もしくはテラスでもあったのか?って思ってしまう。左右の塔は『プラサット・スゥル・プラット』

<北クリアン>

見事なくらいに明るいなあ・・・天井がないからだけど。そして見事なくらいに何もない。


<北クリアン内部>

上の左画像の中央辺りの石は水牛に乗った閻魔大王らしい。

・・・もう、何がなんだか。

<水牛に乗った閻魔大王?>

『南クリアン』へ移動する途中に、先ほどのスコールで出来た大きな水溜りなのか、それとも元からあるのか・・・って水田か?これ?。

子供たちが何かを取っているのか、遊んでいるのか判らないけど、近くを通り過ぎようとしたら一人の子と目が合ったので、挨拶代わりに何かしてやろうと思い、変な顔(恐らく)をしたら笑ってくれた。・・・あー、笑ってくれて良かった、無反応だったらどうしようかと(笑)

『勝利の門』へ続く道から見てみる。と、立て看板に日本国政府による遺跡の修復が行われていると記されてあった。今も続いているんだろうか?


<左:北クリアン方面のプラサット・スゥル・プラット 右:南クリアン方面のプラサット・スゥル・プラット>

足を踏み入れていない『南クリアン』方面へ行こうとしたら、上の右画像にあるように板が腐っていたり朽ちていたり・・・危うく落ちそうになったわ!・・・日本政府へ、ここの修復も頼みます。

内部は同じなので『プラサット・スゥル・プラット』の中に入ろうとは思わなかったが、今が晴れていてくれたら見方も変わっていただろうな、と思った・・・が雨は雨でアリかと思い直す。

<プラサット・スゥル・プラット>

本日の『アンコール・トム』はいよいよ次・『南クリアン』が最後。『北クリアン』とは違って参道(テラス?)の跡らしきものは見当たらず。

<南クリアン>

内部は『北クリアン』同様、天井がなく内部もガランとしていて、おまけに人もいない。またしても遺跡独り占めか(笑)


<南クリアン内部>

グルッと堪能した後、さすがに疲れてきたので一息つきたいなあと思い、『バイヨン』近くの食堂や土産物屋が立ち並ぶ場所へ行くと、バイタク兄ちゃんから声をかけてきてくれた。ちなみに約束の15時より早く、この時は14時半。本気で疲れたのでバイタク兄ちゃんがいる食堂でファンタのパイン味1$)を購入して疲れを癒す。・・・あ、そーいえば炭酸もパインもあまり好きじゃないんだった。そんなことを忘れるくらい疲れていた(笑)一服しようとしたらここは禁煙と言われた、なんだってー!

バイタク兄ちゃんが「これからどうするんだ?」と聞いてきた。『アンコール・ワット』は午前は逆光になるため午後からの見学が良いと『迷い方』に書いてあったし、見学したのは『第一回廊』のみだったので『アンコール・ワット』へ向かってもらった。

流石に人が多い。こういう賑やかなのも嫌いじゃないので気にはならなかったけど。

<参道>

朝日を見に来た時は真っ暗で何が何だかわからなかった『西塔門』もはっきりくっきり!朝日の帰り道は明るくなっていたから見えたことは見えたけど、あれは帰り道だったから行きに見えるのとは気分的に違ってくる。

・・・つーか、凄い人なんですけど。流石にこれは居すぎだよ(汗)

<ヴィシュヌ神>

『西塔門』を抜けて『第一回廊』へと続く参道でを発見(笑)


<猿と馬>

こればっかりは完全に見世物になっていた。に関しては乗せてくれるけど、お金が掛かると『迷い方』に池を背景にして載ってたけど、このこと?神出鬼没なわけだな、うん。・・・で、このは一体(汗)・・・つーか、こっち向け。

あっちこっちに目を向けると面白いので、キョロキョロしながら進んでいくと、本日2度目の『楼門』が見えてきた。

<テラス&楼門>

『第一回廊』は今朝方見たし人が多いのでスルーして『第二回廊』へ。午後のほうが良いとはいえ人が多いんじゃ午前、しかも朝日を拝んでそのまま見学したほうが良いのでは?と感じた。

『第一回廊』を抜けると『第一回廊』『第二回廊』を結ぶ『十字回廊』に出る。ここは“田”という文字の様な構造になっており、回廊は4つの『聖池』を囲む様な造りになっている。また、『聖池』は沐浴するための池と云われているとともに、貯水施設の役割もあるそう。地上よりも高い場所にあるため、現代の技術でも容易ではないとか。

そう考えるととんでもない技術が目の前にあるんだなあ、と驚いてしまう。

<聖池>

で、上を見ると『十字回廊』の天井部分には朱色が残っていて、何でもこれは完成当時の色らしい。うーん・・・マーベラス!・・・あ、柱にも。

『十字回廊』を徘徊していると北側の方で何やら音がする。

・・・?なんだろ。

と思って行くとそこには天井の高い狭い空間があり、胸を叩くと予想以上に音が反響して返ってくる、そんな場所。

ふふふ、知っている、オレは知っているぞここ!・・・ま、単に『迷い方』を見た記憶が偶然蘇っただけなんだけど(汗)

ガイドさんが手本を見せるも、ガイドを頼んでいるであろう欧米人は上手くいかない。・・・いや、つーか、そんなに必死になって叩かなくても。

そんな彼らがいなくなったので、試しに自分の胸を叩いてみた・・・ちゃんと響くじゃん(笑)

これがけっこう響くのでびっくり。何でも試してみるものだな、と実感。

一通り堪能したので『第二回廊』へ移動。

で、『中央祠堂』へと続く階段があるにはあるんだけど、生憎と修復工事のため登ることは叶わずorzそんな訳で今回、見学できるところは『第二回廊』まで。かなり残念。ちなみに画像では判らないけど、下には柵があってここまでが限界orz

それでも『第二回廊』『第三回廊』の間に位置する第二階層(仮)は西に位置する『経蔵』の間が通れないだけで、あとは自由に行動できる。無念の気持ちと羨望の眼差しで撮る。ちなみにこの時にはシトシトと雨が降り始めてきた。このパターンがホント多い。

<中央塔&第三回廊>

『第二回廊』から第一階層(仮)へ降りることもでき、隅には『経蔵』が望める。誰も降りてなかったけど、オレはしっかり降り立ちました。・・・いいんだよね?降りて。

<経蔵>

『第二回廊』へ戻ると妙なおっちゃんが寄ってきて、綺麗にレリーフが見れる場所を頼んでもいないのに教えてくれた。

あー、この手も後から「ワンダラー、ワンダラー」ってパターンだろうな、と思ったので「お金ないよ?」って先手を打つものの教えてくれたので、もうどうなっても知らんぞと開き直ることにした(笑)

上の画像の他にも数か所教えてくれた。確かに綺麗なレリーフを観ることができて感動した。多分、オレ一人だったら見逃しているだろうなあ、と思うところまで教えてくれたので得と言ったら得なのか。

おじさんの言う撮影スポットとしては『第二回廊』の北側と東側からの『中央祠堂』

『第二回廊』から一度出て振り返ると綺麗な『偽窓』がズラリとあった。ちなみにここは、『第二回廊』東側。

<偽窓>

またまた『第二回廊』に戻ると、おじさんがまた付いてきた。すると、仏像が祀られていたので「これは?」と尋ねると「仏陀。一本立ててやってくれ」と言わんばかりに線香を一本突き出してきた。・・・このパターンはやっぱり。と思い、再び「お金ないけど、いいの?」と聞くと「構わない」ときたのでありがたく一本立たせてもらった。

仏陀を過ぎると頭や腕のない仏像が並んでいる。頭などは売るとお金になるらしく、持ち出されたとか。こういうのを見ると痛々しく感じる。で、おじさんが言うには・・・ナーガ仏陀ヴィシュヌ神・・・だったかなあ。その辺の記憶は定かではないけど、一体一体教えてくれた。

おじさんが付いてきたのは東側までで南側に進み、振り返るといなくなってた。・・・あれ?ホントにお金請求されなかったよ。疑ってごめんm(_ _)m


<左:仏陀>

『第二回廊』を一通り見たので、第二階層(仮)の南西に位置するところに遺跡のブロックが積み上げられているので、そこに腰を下ろし一休憩。

って、遺跡に座って休憩なんて贅沢だよなあとツアー客や個人旅行者を横目に見つつ少しボーっとする。

それにしてもどうして日本人のツアー客がいないんだろ。ガイドをこっそり聞こうと思っていたのは内緒だ。目に付くのはやはり韓国か中国の人間ばっかorz

ボーっとしているところでハタと見上げると偶然にも良い感じの角度からの『中央祠堂』

<中央塔&第三回廊>

なぜか観光客がこっちが座っている後ろをバシャバシャ撮っている。・・・なんだ?と思い振り返ると、見事なレリーフが。教えてくれてみんなありがとう(笑)

そろそろ行くかってことで、戻る途中『十字回廊』は先ほどより混んでいた。『十字回廊』南側には仏像がずらりと並んでいるのを『千体仏』と言うそう(by『迷い方』)で、その中央には一際目立つ仏像が一体。地元の人だろうか、丁寧にお祈りを捧げていた。


<左:千体仏 右:中央の仏像>

『第一回廊』『西楼門』から『西塔門』を望むとこんな感じ。『回廊』からパッと開けた場所や幾何学的な造りがそこかしこに見られる。

<参道>

『アンコール・ワット』を後にしてバイタク兄ちゃんと合流。「この後はどうするんだ?」と聞いてきたので見上げるとどんよりとした雲がかかっているが敢えて「今日、夕日は見れる?」と聞くと「この雲じゃ無理だよ」とアッサリ一蹴。判っちゃいたけど改めて言われると少しへこむorzどーすっかなー、と思案していると「オールドマーケットに行ってみないか?」とのご提案があり、特に異議もなかったのでそのままゴー。

このバイタク兄ちゃんに限ったことではないだろうし、観光客相手ってこともあるだろうけど英語が喋れて(上手いかどうかは判らないけど)、遺跡の歴史や『地雷を踏んだらサヨウナラ』のモデルになった戦場カメラマン・一ノ瀬泰造のことまでよく知っていた。とは言え語学力のなさから半分くらいしか理解できなかったけどorz・・・精進しよう。

『オールドマーケット』到着。バイタク兄ちゃんには18時に戻るといい散策開始。

・・・実は『オールドマーケット』が近づくにつれて喧騒に溢れる雰囲気を肌で感じていた。そのワクワク感と言ったら、もう(笑)

1区間にひしめき合う様に店が立ち並んでいて、歩くだけで声をかけられる。品物を眺めようものなら日本以上に店員が絡んできて、あれもあるこれもある、と次から次へと品物を出してくる。・・・まあ、今日は買う気ゼロだから完全にひやかしだったけど。それでも最終日には何か買って帰ろうかとも思っていたんで、下見としてはちょうど良かった。途中、気になったTシャツなどを値切ってみる。もちろん買わなかったけど(汗)

Tシャツや置物、カバンから日用雑貨、食料など何でもござれで店員との交渉など出来て全く飽きない。こういう場所っていいなあ〜と再確認した。

ホントのホントに何も買わないまま戻ると、バイタク兄ちゃんが少し驚いた顔で「なにも買わなかったのか?ここは好きじゃないか?」と聞いてきたので、「買いたいものがなかった、でもここは好きだ」と言ったら満足気な顔をされた!?

その後、宿に戻り「19時半にレストランを予約しているから、19時に迎えに来てくれ」と言って別れる。ちなみにバイタク兄ちゃんの家はこのGHから2〜300M離れたところらしい・・・近っ!

すぐ近くのコンビニ・『スターマート』緑茶にハチミツを入れた飲み物0.7$)と、そういえばオレはお菓子が好きだったという事実をハタと思いだし、マンゴーのクッキー1.3$)を購入してGHでTVを観ながらのんびりする。・・・あれ?聞きなれた言葉がと思ったらNHKが放送していた

バイタク兄ちゃんと合流して「バイヨンTは知ってる?」と聞くとOKとの返事だったので任せているうちに到着。

そうそう『ジャスミン・アンコール』“アプサラ・ダンス”を観て夕食を・・・て、うおぉぉぉい!違うじゃん!ここ『バイヨンT』じゃないし!しかも“スバエク・トーイ”はやってないよ!

文句を言って漸く『バイヨンT』にご到着。あぶねえー、オレの予約が危うく無駄になるところだった(汗)

「明日はホントに自転車で巡るのか?すごく疲れるぞ?今日を含めて3日で40$でどこへでも連れていけるから、明日もバイクにしないか?」と必死のバイタク兄ちゃん。

まあ、確かに朝日に夕日に郊外の遺跡へ連れて行ってくれるなど丸一日中付き合ってくれるらしいから、それなりにお得かもしれない。つーかこのやり取りを今日はこれで何回目だorz

こちらは譲る気はないんで、「明日は自転車!食事はいつ終わるかわからないから、今日はここで別れよう。また明後日GHに来てくれ。」と言って今日の分、12$を渡す。朝から晩まででこの値段は安かったのかどうかは不明だけど、損した気はしなかった。

「あ、明後日にもう一度朝日を観たいから早朝にGHに来てくれ。」とも言って別れた。どうして食事が終わるまで待ってもらわなかったのかと言うと、夜の雰囲気を味わってみたかったので・・・とそれだけ。夜歩くのはあまりいいことじゃないと思うんだけどね。

19時半前に到着して、店員さんに2階に案内される。どうやら“スバエク・トーイ”の鑑賞は1階ではなく2階になるらしい。2階があるということすら知らなったけど(汗)予想していた以上に広く人もいる。つーか、日本人が多い。

席に着いて「お勧めメニューはあるか?」とスタッフに聞くと・・・すみません、名前は忘れてしまいました。牛肉の炒め物らしきものだった。ということで、それとライスビールを注文(計6.6$

美味しいことは美味しいのだが、めちゃくちゃ美味い!ってほどじゃなかったから少し残念。何というか、インパクトに欠けた(笑)ホントにこれがお勧めだったのか??

で、隣で食事をしていて同じように個人旅行をしているという日本人のNさんと知り合う。何でも今まで20カ国以上回っていて、今回はカンボジアの次にラオスへ行くとのこと。もう、尊敬の眼差しです。『迷い方』の最新版を持っていた(オレが持ってきたのは1つ古い『迷い方』)ので、拝見すると・・・「あ、バイヨンUがない」他にもちらほら変わっているところがあったり。やっぱり旅行には最新版のガイドブックを持っていくべきなんだろう、と納得(汗)

Nさんと話していると、いよいよ“スバエク・トーイ”の始まり。


<スバエ・クトーイ>

“スバエク・トーイ”の裏は丸見え状態。右画像中央、すぐ裏では7〜8人くらいの子供たちが少し緊張な面持ちで人形を操っていた。

“スバエク・トーイ”を盛り上げるための演出で、右画像右端にいる人たちが楽器を奏でる。上映時間は1時間くらい。

言葉がさっぱり解らないから、何をやっているのかさっぱり(汗)で、他のテーブルを見ると何か紙を持っている。何だろうと思い、『迷い方』を見ると“あらかじめ渡される英文のあらすじに、ざっと目を通しておくと多少展開が読める。

・・・え?

貰ってないんだが?Nさんに聞くと、やはり貰ってないとのこと。

スタッフを呼んで、ストーリーが載っている紙を2枚くれと頼む。で、貰って見ると・・・あれ?日本語だった。

“スバエク・トーイ”のストーリーは割愛するとして、大きく@戦う猿の話 A闘牛の話 Bヒンズー教神話「ラーマーヤナ」より の3つの構成になっている。

紙をもらった時には、既に2つ目の話になっていた。正直、紙を見てもよく解らなかったのはここだけの話し。それでも人形が良く動くことや精巧に作られていることが分かるだけでも楽しめることはできた。

びっくりしたのは上演が時間がまだ半分くらいあるというのに席を立つ客がちらほら。価値観は人それぞれだろうけど、もったいないなあと思わずにはいられなった。

上演が終わりNさんとしばらく話して、ハタと周りを見ると店内はガラガラ(汗)そろそろ閉店時間だったのか?

Nさんとは宿が違う方向なので『バイヨンT』で別れる。色々と話しができて良かったです。あと、無事に宿に着いたようで安心しました。

でオレは国道6号をひたすら進みGHに到着。既に21時は回っていたが人通りが多く、明るい。もっと明かりがなく、閑散とした先入観があったから少し驚いた。

明日は朝日は見に行かないが、朝からひたすら自転車で遺跡巡りの予定なので期待に胸膨らませて0時ころ就寝zzz

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