南伊豆
2011年 3月
一日目 二日目
1日目は風呂に入れなかったので、目覚めはスッキリ爽やか………ではない。まあ、それでも寒い時期だったので汗だくになっていなかったのがせめてもの救いか。 そういう訳で2日目は朝から風呂に入る気満々です! と、その前にこの旅最後の観光となる河津七滝を見学する。そのために河津七滝に近い道の駅 天城越えに車中泊した理由。 風呂は禅の湯と決めていて入れるのは10時から。只今、朝6時半。河津七滝は時間規制も無いはずだし、せっかく起きたので向かうことに。 そうそう、1日目の朝と違って寒さで起きることはなかった。………ただ、夜中は風があまりにも強かったようでシャッターの揺れる音や車が揺れたりして、地震かと思って目が覚めてガクブルしたけど。………って、どんだけビクついてんだよ(笑) 天城越えから河津方面へ向かうこの道はこれで2度目。河津七滝への道なんてホントにあったっけ?て思いながら進んでいくと………あったよ。でっかい看板で(笑)夜中とはいえどうして気付かなかったんだろう。 河津七滝の前に河津七滝ループ橋の真下でちょっと休憩。初めて下から見上げたわこの橋。ていうかあまり通りたくない橋だったりする(笑) 河津七滝ループ橋から少し進み、町営無料駐車場へ止める。今更ながら、七滝は“ななたき”ではなく“ななだる”という。滝を“たる”と言うのは平安時代から伝わる民俗語が由来で、7つの滝ということで“たる”が“だる”に濁って言うようになったらしい。 その駐車場にはまだ開いていなかったけど、食事もできるお土産屋が………何だこれ(笑)し、死ねってことなのか。 スタート地点から出合滝と大滝は後回し。まずはかに滝へ。始めに言っておくと、どこを見たら“かに”という言葉と結びつくのかよく分らん。 周囲を見ると岩が凄い形をしてる。人の手が加えられたかのように整った………とは言いすぎだけど、ある程度、均整のとれてる形には驚いた。 しばらく遊歩道を歩いていると………!人がいる!早朝のため人気の無い道で、自分ひとりかとばかり思っていたので、歩いていた先に突然現れたのびびった(笑) … ……… ……………… て、人じゃねえし!伊豆の踊り子と学生だった(笑) 更に進むと初景滝の手前に巨岩が見える。大岩成就といわれているらしく、3つの小石(100円)を投げ1つでも巨岩の上に乗れば願いが叶うとか何とか。 まあ、セルフなのでお金払わずに投げる輩はいるだろうなあ。オレはあんま興味ないんでスルーしました^^; 漸く見えてきた、初景滝!アーンド伊豆の踊り子と学生バージョン2!よく雑誌で見るのはここなんだろう。 「うはっ伊豆の踊り子はっけ〜ん。」 なんて実は暢気な滝じゃなかったりする。初景滝とは初景という行者が金品目当てに悪人に襲われ、殺された挙句にこの滝壺に落とされた。その行者の名前から来ているらしい。ちなみに悪人は子々孫々まで不幸に見舞われたらしい。 そんなことがあったので、ある意味心霊スポット? さて、お次の滝を拝むためには少し歩く。用水路が流れてたり救命浮環が………救命浮輪!?念には念をってことか。つーかボロボロに見えるんだけど機能するんだろうか。 ここで分岐。上に行くとえび滝、下は蛇滝。順序的に蛇から攻めることに。 この蛇滝は玄武岩の模様が蛇のうろこのように見えることからこの名がつけられたようだが………既にオレの想像力の範疇を超えている。これを蛇滝と名づけた人の思考回路はどういう構造になっているのか是非とも知りたい………あ、褒め言葉です。 うーん、それにしても早朝ということもあって人がいなく風もないため静かだ。時折、鳥のさえずりが聞こえる程度。いいね。なんかのんびり散歩してるって感じで。 お次はえび滝。これは吊橋から見るといいようだ。どうして規模の小さい吊橋を見るとワクワクしてしまうかは謎だ(笑) わかる………これはオレにも分るぞ!滝が海老の尾ひれに似てるからだろ!どうだ! どうやら本当にそうらしい。何かに勝った気がしたけど虚しくなったので次の滝へ。 このまま吊橋を渡りきって道なりに進めば釜滝とご対面できるようだけど、地図を見るともう1つのルートがあるのでそちらへ向かう。 ………て、また上るのか!と思いつつも今更引き返す気もないので上る。すると、またまた吊橋発見! 規模としてはえび滝の吊橋とそれほど変わらないけど………ゆ、揺れる。 これの揺れっぷりが吊橋だよ!と偏見を持ったオレの思考です(笑)ガッツリ揺れた。注意書きで「5人以上でいっぺんに渡るなカス」て記してあったり。 この釜滝は先ほどまで見てきた滝と規模も迫力も段違い! 流れ落ちてる水の量も凄いけど、滝を囲むように整然とした柱状の形をした玄武岩の威圧感も凄い。 今までがショボイ滝だった(失礼)ので、ここで大物を持ってくるとはね。観光客を落として持ち上げるってか!?大した心理作戦だ、うんうん。 この先にも見所はあるようだけど、河津七滝はここでUターン。 さーて、ここまで5つの滝を見たので残りの滝を見てしまいますか。もと来た道を戻るのが面倒だけど(´・ω・`) 駐車場近辺に残りの2つの滝がある。まずは出合滝へ。看板が妙に小さいんだが………そんなに小さい看板で大丈夫か?(大丈夫だ、問題(ry ) しょうも無いことが頭を掠めてしまったが、とりあえず看板どおりに下へ行く。 すると比較的広い滝壺が。その先には小さいナイアガラの滝のようなものが………まさかこれのこと? 今までの滝は分りやすい場所にしっかりと滝の名前を記された看板があったのだが、周囲を見るとどこにもない!地震で流されてたりして。 どこを探しても見当たらない。 おいおい。ここにきて観光地ジョークとか止めてくれよ。ハハハッ………マジでどこ? そして戻る時に分った。先ほどの比較的広い滝壺。ここに小さい滝が2つ流れていて、合流している。 もしかして………こ、これのことか!マジかよ!………マジか。マジだろうなあ。 確かにその名の通り2つの滝が出合う、出合滝でした。 まあ、これはあれだ。きっと最後に見る滝が凄いんだよ。大滝ていうくらいだしね! 若干、己の萎えたテンションを誤魔化すように最後の滝へと向かう。 … ……… ……………… あ、あぶねえ。大滝には観光時間があったようで(汗)大滝へと通じる道には門があり、この時期の開門時間は8時〜17時らしい。まあ、門ていうか柵みたいなもんだけど。時計を見たら8時を少し過ぎてたのでタイミングが良かった。 道なりに進んでいくと、大滝へと通じる道はどうやら天城荘という日帰り入浴も出来る温泉宿の敷地内にあるっぽい。そのため、分岐している道も所々制限が掛かっている。 その小さな小路を進んでいくと………鈍く重い膨大な水が落ちる音が聞こえてくる。これ期待できそうだ。 … ……… ……………… おお、迫力あるねえ。 滝の周りを見ると玄武岩の迫力はさることながら、ナチシダが覆い茂っていて良い意味で鬱蒼としている。 が、大滝を間近で見ることが出来るのは天城荘の利用客のみらしい。なんだそりゃ!滝を私物化とかやりすぎだろ! 下を見ると………あれ露天風呂じゃね?天城荘以外の観光客から丸見えじゃん(笑)流石に水着を着るとは思うけど。 大滝も堪能したので元来た道を戻りながらふと思う。大滝目的の客と天城荘の客が合流する道があるけど………なんか妙な光景になりそうだ。ていうか夏はともかく冬も露天風呂ってやってるのか?寒い中、水着1枚(多分)でそれなりに長い距離のある外の路を歩くって苦行だよなあ(笑) 天城荘入口近くにはループ橋の展望所があったりとなかなか良い景色。 さて河津七滝観光完遂! 観光地だけあって宿や売店が幾つかあった。その中でもよく目にしたのが“わさび”と“猪”。………“猪”? 今回は“猪”は止めといてわさびそばを朝食に。出合滝入口の目の前にある店へ。 うーん、わさびが練りこんであるとはいえ、わさびが微かに香ることと味がする程度。あまり期待はしないほうがいいかも。薬味を入れて食べたら美味しかったけど………。 で、前々から興味があった旧天城トンネルのことを店員さんに聞くと、なんだか 車でも余裕余裕^^ みたいな答えが返ってきた。イメージ的にはメチャクチャ狭い路で車で訪れるのはおろかな観光名所だとばかり思っていたので、急遽行くことに。そんな訳でこの旅最後の観光は河津七滝ではなく旧天城トンネルになりそうだ(笑) と、その前に風呂に入りたい!仮眠を取り、9時半頃河津七滝を出発。………で到着。 河津七滝から車で5分くらいの場所だったりする(笑) 1日目に入り損ねた禅の湯。ここは同じ敷地内にユースホステルとお寺が。しかも宿泊施設は随分新しそうだな。隣接しているお寺で坐禅を体験できるらしい。禅の湯ていうくらいだし。こうした試みは面白い。坐禅しなかったけど(おい)。 ここの日帰り温泉(1000円)でも1番風呂!しかも誰も居ない!朝一って素晴らしいいいいいい! 入浴の前に岩盤浴の説明を受ける。脱衣所にも説明は書いてあったけど。旅行で色々な所に出かけたけど、未体験なものはまだまだ沢山ある。その中の一つが岩盤浴だったりする。 身体を洗ったあとに岩盤浴を利用したけど、誰も居ないんで全裸でさせて頂きました(笑)この開放感がたまりませんなあ。数秒で汗が噴出してくる。こういうサウナのようなのはあまり好きじゃないんだけど、よくあるサウナと違って不思議とのんびりできた。空間がそうさせているのか?つーかこの画像じゃサッパリだな(汗) サッパリした後、露天風呂へ。て、すぐ隣は道路だったり(笑) 結局、誰も入ってこなかったので随分のんびりできた。脱衣所に入ると坊さんが居た。そうか、寺と隣接しているだけあって坊さんも利用しに来るのか、ここは。なかなか珍しい光景だった。 綺麗サッパリしたので、締めとなる旧天城トンネルへ行きますか! 一体この道をこの短期間で何度利用したことか。再び道の駅 天城越え方面を目指し、途中で脇に逸れる。 お。警戒していたほど道は狭くない………わけがない! 対向車来たらどうすんだこれ。幾つか待避所があるもののホントに数えるくらいしかない。これは待避所がところで対向車に遭遇したら、どちらかがバックで戻るしかないな………。 不安的中である。わさびそばを食べた店のおばさんにとってはこの道は大したこと無いのだろうか。道幅は狭いし、しかも未舗装の凸凹道で石も多く轍も深いため、たまにタイヤが空回りするから徐行運転しか出来ない。 これはちょっと失敗じゃね? そう思っていながら進んでいると … ……… ……………… きたよ。対向車。 まあ、譲り合いが大切だよね。待避所は後ろだけど。対向車の中年夫婦は譲り合いの精神がなさそうなので、オレがバックで待避所まで戻ることに。 オレより中年夫婦のほうが待避所の位置が近かったら………と思うとイライラしそうだったのであまり考えないようにした。 ギギ………ギギギ……… !? 左のサイドミラーを見ると………………ぎゃあああああああ!カーブに差し掛かった時、ガードレール(ロープ?)と車体の距離がゼロだよ!
____ 考え無しに進んでくる中年夫婦に止まれ!とクラクションを鳴らし、体勢を立て直して再びバック。大した礼もいわれず、やり過ごす。 気を取り直して進むと………おい。これは明らかにオレよりあの中年夫婦がバックしたほうが良かったんじゃないだろうか。なぜなら待避所がオレより近かったからだ! このイラつきをあの中年夫婦にぶつけてええええええ!!! なあんてイライラしてると崖から落ちかねないので、気を取り直して慎重に進む。 で、ようやく見えてきた!念願の旧天城トンネル! ここは心霊スポットとしても有名らしいけど、何よりも川端康成の『伊豆の踊り子』のほうが遥かに有名だろう。国の重要文化財でもあり、この全長445.5メートルの石造道路トンネルとしては、日本に現存する最長のもの。 車でも通れるようなので、いざ行かん!と行こうとすると、反対側から車のライトが………待つことに。 漸く出てきたので、再び行こうと………今度はバイクかい!(笑) この日から3連休ともあって、やはり観光客が動き出すのか。この旧天城トンネルまで歩いてたおばちゃんもいたし。 バイクが通り過ぎるのを待って、もう対向車が来ないようなので早速トンネルの中へ。ていうかバイクであの悪路を走るって怖くないのか。 暗闇の中に優しい明りが幻想的な雰囲気を………て明かりが小さすぎてほぼ暗闇状態(笑) そして………………狭い!トンネル内には待避所はないのでライトをつけて走らないと対向車が来る。つーか、トンネル内の明りだけじゃ暗いので、車のライトつけないと壁に擦る羽目になると思う(笑) オレは河津町から入って伊豆市側へ抜けるルート。伊豆市側に抜け出た時の安堵感といったらもう(笑) さてこんな悪路からは早々に退散しよう。 てことで対向車が来ないことを祈りながらゆっくり進み、なんとか舗装されてる国道に到着! ああああああああ、疲れた。車の傷は目立つようなものではなかったけど、コンパウンドでもしたほうがいいかもしれない(まあ、しようしようと思いつつ未だにして無いけどwww) 正直、時間は掛かるだろうけど車より歩いて訪れたほうがマシな気がする。嫌な汗もかかないし(笑) この旅、3度目となる道の駅 天城越えで昼飯をどうしようと情報を集め、土産物を購入。つーか、風がメチャクチャ強いんですけど。そんな訳で快晴でもけっこう寒かったり。 昼飯は………海老名SAでもいっか。て思い直し帰ることに。 渋滞もなく、のんびり沼津ICへ向かう………沼津IC……………沼津………沼津か。そういえばこの旅行直前にたまたまネットで見かけたボリューム満点の店が沼津港にあった気が……………店名忘れた(汗) ダメもとでナビで調べてみると、それらしき店を発見。魚河岸丸天。あ、これだった気がする。とまあ、こんないい加減な感じで目指すことに決定した次第です。 伊豆中央道と修善寺道路を華麗にスルーして、途中から海沿いに出る。風が強いため岸に強く波打ってるなあ。 ふと前方上を見ると………でかっ! 富士山が見事なまでにくっきりと大きく見えていた。撮ろうとは試みたんですが建物に何度も遮られて撮れなかったorzって、車止めて撮れよ!て感じですよねえ(´・ω・`) 13時半頃、ナビ頼りに沼津港到着。連休初日とあってかけっこう車が止まってる。グルグル回って漸く駐車できた。 お目当ての魚河岸丸天へ行くと………長蛇の列が………………出来てない。ラッキーじゃね?店内には待ってる客がいたが、1人の場合だと待たずにカウンター席に着けた。 注文したのはもちろん海鮮かき揚げ丼(945円)。待つこと暫し。漸く登場。
____ でかすぎワロタ。 でも腹減ってるし余裕だろ。て思い、食べ辛いながらもツユを掛けながら箸を進める。美味しい。それと味噌汁も出汁がしっかり出ていて美味しい。 なんて余裕こいてたのも束の間、2/3ほど食べ終わったところで、箸が鈍る。さすがに脂っこすぎるし量もあったためだろう。これはちとキツイ。 … ……… ……………… なんて事もあったけど完食。美味しかったけど辛かった(笑) 店は活気があるし居心地は悪くなかった。機会があったらまた訪れたい。 その後、少しブラブラした後、今度こそ帰宅する。 沼津ICから東名に乗ったのは15時くらい。渋滞にはまることなく横浜到着。まあ、着いた途端ガソリンスタンドは在庫ないとかで閉店しまくってたけど。伊豆のノンビリした光景が嘘のようだわ(笑) 部屋に着いたのが17時くらい。 うーん、思っていたより見所満載で楽しめた伊豆だった。今回は南伊豆を中心に観光したけど、まだ東伊豆西伊豆と巡ってみたい箇所はある。 近場で気軽に訪れることが出来るから、時間が作れたときにでもまた訪れようと思う。気分転換も出来、旅行欲求も満たされたので満足満足。仕方ないとはいえ停電がなかったら、もっと快適だったろうけど^^; そして今回の走行距離………
498.8キロ(´・ω・`) |
おわり
一日目 二日目
Travel |